コークス炉団の耐火性の炉ドアおよび耐火性の炉ドア取囲み壁
专利摘要:
本発明は、水平型のコークス室炉を閉鎖するための耐熱性のドア装置であって、該ドア装置が、耐火性の材料から形成されており、特にシリカ含有の材料またはシリカおよび酸化アルミニウム含有の材料が使用されている形式のものに関する。この材料は僅かな熱膨張係数を有していて、良断熱性であり、これによって、ドアが乾留過程時に歪まないと同時に変形しない。ドア装置は、ほぼドアの上方に位置する、該ドアを取り囲むコークス炉壁と、該コークス炉壁の下方に位置する可動のドアとから形成されている。これによって、コークス押出しの間、低温の周辺空気がコークス炉室内にほとんど進入せず、放射損失が最小限に抑えられる。ドアは楕円面状の湾曲部を有していてよい。この湾曲部によって、石炭をより良好に炭化室内に押圧することができる。同じく耐火性のシリカ含有の材料または耐火性のシリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から、炉ドアを取り囲む炉壁が形成されていてもよい。 公开号:JP2011505477A 申请号:JP2010536361 申请日:2008-11-27 公开日:2011-02-24 发明作者:ヒッペ ヴェルナー;コハンスキ ウルリヒ;キム ロナルト 申请人:ウーデ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングUhde GmbH; IPC主号:C10B25-12
专利说明:
[0001] 本発明は、コークス炉を閉鎖するための装置であって、該装置が、コークス炉室ドアとコークス炉室壁とを有しており、コークス炉に石炭が、水平方向に向けられた前側のかつ後側の炉開口を通して装填されるようになっているかまたはコークス炉が、乾留のために準備されるようになっており、少なくとも1つの開口が、ドア装置を備えており、該ドア装置が、コークス炉への装填またはコークス炉の準備のために開放されるようになっていて、装填後に再び閉鎖されるようになっており、ドアが、鉛直方向の壁に嵌め込まれていて、水平方向に向けられた炉壁を外部に対して閉鎖しており、ドアが、開放のために壁から離れる方向に運動させられるようになっており、ドアが、適切な取囲み装置と、開閉のための適切な機構とを備えるようになっている形式のものに関する。] [0002] さらに、本発明は、前述した形式の装置を使用して、コークス炉室ドアおよびコークス炉室壁とを有するコークス炉を閉鎖するための方法に関する。] [0003] 本発明は、コークス炉、一般的には、いわゆる「非回収」型コークス炉団または「熱回収」型コークス炉団に用いられる閉鎖装置に関する。また、本発明は、本発明による閉鎖装置を備えたコークス炉を運転するための方法にも関する。閉鎖装置は、コークス炉団の、水平方向に向けられた開口を可能な限り空気密に閉鎖する。前側のかつ後側の炉壁に設けられた開口は、水平型のコークス室炉を充填するために使用される。このコークス室炉は周期的に運転され、1回の乾留サイクルの経過後に押し出され、充填される。] [0004] 幾つかのコークス炉タイプは、天井領域に設けられた開口を通しても充填される。この場合、側方の炉壁に設けられた開口は、レベリング装置、たとえば平坦化ロッドによるコークスケーキの平滑化のために使用される。これによって、充填時に頻繁に生ぜしめられる、乾留プロセスに不利な影響を与える円錐形堆積物を平滑化することができ、コークスケーキの嵩密度を平坦化装置によって乾留プロセスに対して最適に調整することができる。] [0005] 炉ドアは、しばしば炉壁に組み込まれていて、この炉壁によって取り囲まれる。開口またはドアのサイズに応じて、炉ドアが炉の下側の領域全体を閉鎖することができるかまたはコークスケーキの最適な充填および均質化を達成するための部分だけをカバーすることができる。乾留プロセスは1回の乾留サイクルに対して設備の設計に応じて16〜192時間継続され、800〜1500℃の温度で実施される。この温度は、コークス炉の角隅で中心よりも幾分低くなっている。] [0006] コークス炉の角張った形状によって、このコークス炉が、切欠きと、近づきにくい箇所とを有している。この切欠きと、近づきにくい箇所とは、乾留プロセス時に不利な影響を与える。なぜならば、コークスが、特に角隅において外部への熱伝導によって内部におけるメインケーキよりも著しく低温となるからである。特にコークス炉の角隅と縁部とは、組積造における継ぎ目とギャップとを備えた構造によって、外部への高められた熱伝導率を有している。さらに、ドア付近の領域に支持装置が据え付けられている。この支持装置は加熱に寄与しない。二次空気通路はしばしばドア下面にまで達しておらず、これによって、この領域が著しく低温となる。] [0007] コークス炉の壁は、多種多様に耐火性の石から製造されている。壁を形成するための典型的な材料は、煉瓦またはその他の適切な耐火資材である。この材料は、乾留プロセスの熱に対して高い耐性を有していて、乾留時に生ぜしめられる熱の僅かな部分しか外部に放出せず、これによって、一般的に外部加熱が不要となる。コークス炉の加熱は、炉室内への空気の供給によって、使用される石炭の部分燃焼により行われる。この目的のためには、正確に調量された量の空気が供給される。石炭はコークス炉の充填時に一般的に炉天井にまで装入されず、炉全体の高さの一部までしか装入されない。] [0008] その上方に位置する集合室は、1回の乾留プロセス時に生ぜしめられるガスを捕集するために使用される。集合室内では、石炭が加熱時に放出する物質の部分燃料が行われる。このためには、燃焼のために必要となる化学量論的な量以下の空気、いわゆる「一次空気」が供給される。この一次空気を供給するための開口は、空気がコークスケーキの上方の集合室内に流入するように設けられる。このことは、炉ドアの上方の炉壁の領域に設けられた開口または天井領域に設けられた開口を通して行われる。] [0009] 燃焼プロセス時に生ぜしめられる部分燃焼させられたガスが集められ、コークスケーキの内部の通路または壁に設けられた通路またはドアに設けられた通路を介して炉底の下方の領域に案内される。この通路は「ダウンカマー」通路とも呼ばれる。炉底の下方の領域には、いわゆる「二次空気通路」が位置している。この二次空気通路は、炉底の下方において延びる通路によって形成される。また、二次空気通路内では、乾留プロセスに基づくガスが、付加的に供給された空気、いわゆる「二次空気」によって燃焼させられる。コークス炉の底は一般的に高い熱伝導率を有しているので、乾留プロセスが二次燃焼によって下方からも加熱される。] [0010] 「ダウンカマー」通路は、金属管の形でコークスケーキ内に位置していてよいものの、ドアが格納される壁内に収納されていてもよい。これによって、ガス集合室が、乾留過程時に形成される圧力から負荷軽減される。さらに、乾留ガスは、ドアに設けられた中間室を介して導出されてもよい。これによって、コークス炉ドアが、形成された圧力から負荷軽減される。] [0011] 炉の前面におけるコークス炉室壁に設けられたドアは、しばしばベースプレートを備えたドアフレームとして形成されている。このドアフレームには、いわゆる「栓体」が組み付けられる。この栓体は、耐熱性の材料から成っていて、コークスケーキを乾留時に壁厚さにわたって周辺に対してシールしている。ドアは、ドア栓体がコークス炉室とコークス炉ドアとの間の室を密に閉鎖している場合に、乾留過程の間の外部への熱損失を比較的少なく保つことができる。この場合、熱損失は、低温の空気がコークス炉室の内部に達しかつ放射による熱損失が行われ得る場合のコークス炉室の押出しの間にしか生ぜしめられない。] [0012] コークス炉のドアは、金属から製造されていてもよいし、耐火性の炉資材から製造されていてもよい。しばしば、炉ドアはセラミック材料から製作される。なぜならば、金属から成るドアが幾つかの欠点を有しているからである。金属製の保護シールドの主要な問題は熱膨張である。取り囲む壁のセラミック材料に対する熱膨張の結果、ドアが乾留プロセスの間に歪むことがあり、もはや開口に正確に嵌合しなくなる。これによって、誤空気が吸い込まれ得る。] [0013] 金属製のドアの別の問題は永久変形である。使用される鋼に応じて、強い内方湾曲または外方湾曲が生ぜしめられる。全種類の鋼が、極端な熱負荷時に永久変形を示す。さらに、耐熱性の鋼の製作は高価であり、処理が困難となる。金属製の炉ドアの高い表面放射が更なる問題を成している。この表面放射はこの材料の高い熱伝導率から生ぜしめられる。] [0014] 専ら耐火性の資材から形成されているドアもやはり、重量が高く、相応に安定したドアボディ・運動装置が必要となるという欠点を有している。耐火性のボディは、しばしば、いわゆる「栓体」の形でドアボディ枠体内に挿入される。この耐火性のドア栓体は、しばしば十分に密でなく、これによって、乾留ガスが外部に押し退けられ、炭素がドアボディとセラミックスボディとの間の結合エレメント内に侵入する。これによって、ドアが損害を受ける。このことは、しばしば高い修理規模とドアの早期の交換とを招く。ドア枠体と栓体との間には、しばしばガス集合室が位置している。このガス集合室はセラミックスボディにおける漏れによって微細ダストおよび炭素で閉塞される。さらに、材料のセラミック組織は、しばしば栓体における破折に繋がり、これによって、ドアがコストをかけて修理されなければならない。] [0015] ドイツ連邦共和国特許出願公開第2945017号明細書には、金属材料から成るコークス炉ドアが記載されている。この場合、金属材料は栓体の形でドア運動装置内に嵌められている。栓体は、その内部に、長手方向に延びかつガス状の乾留生成物に対して開放された鉛直方向のガス集合室を形成するように形成されている。栓体は、炉室に面した側に開口を有している。この開口を通して、ガスを集合室内にかつ燃焼にまたは後続の処理に供給することができる。より良好な断熱のためには、ドアと栓体との間に、断熱性の材料から成る絶縁装置が位置している。栓体は複数の部分から形成されていてもよいし、伸縮継ぎ目を備えて形成されていてもよく、これによって、熱膨張が補償される。本来のドア栓体はねじ締結装置によってドアボディに結合されていてよい。この場合、コークス炉ドアは炉の前面におけるコークス炉室壁全体をカバーしている。特殊な開口によって、ドア側の鉛直方向のガス集合室と室側の水平方向のガス集合室との間に接続部が存在している。] [0016] 欧州特許第186774号明細書には、セラミック材料から成るドア栓体が記載されている。このドア栓体は金属支持フレームにねじ締結されているかまたは楔締結されている。ドア栓体から炉外方に向けられて、絶縁層が位置している。この絶縁層はドア栓体と共にガス集合室を形成している。これによって、ガスがガス集合室に導出され、最終的に二次空気通路内に導出されることにより、ドアシール部材が負荷軽減される。運転状態では、栓体が炉室内に突入していて、炉充填物をドアボディから規定の間隔を置いて保持している。この場合、このドアボディは乾留過程の間にロック装置によって炉のドアフレームに向かって押圧される。セラミック材料として、特に水和ボンド耐火コンクリートが設けられている。この耐火コンクリートの主要な成分は、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素および酸化鉄である。セラミックス製のプレートは、交換可能なエレメントから成っていてもよい。これによって、損傷の事例における一層容易な交換が可能となる。コークス炉ドアは、小さな切欠きを除いて、炉の前面におけるコークス炉室壁全体を閉鎖している。] [0017] 使用可能なドア構造体は全て、容易に損傷するという欠点を有している。なぜならば、これらのドア構造体が開閉時に高い機械的な力にさらされているからである。セラミックス材料から成るドアは容易に損傷され、全体的により僅かな寿命を有している。これに対して、金属材料から成るドア栓体は、熱膨張による負荷にさらされている。これによって、このドア栓体が変形することがあり、これによって、短い時間の後、炉室をもはや密に閉鎖しない。さらに、熱膨張によって、ドアが、閉鎖された位置で膠着する。これは、高い熱貫流を伴うコークス炉において安全性危険を意味している。] [0018] コークス室炉のドアは、特にコークス室炉を乾留プロセスの間に密に閉鎖しなければならない。乾留の間、副産物が生ぜしめられる。この副産物は、コークス炉ドアが密に閉鎖しない場合にコークス炉室から侵出する。これは、特に乾留ガスおよびタール状の凝縮物である。これらの副産物は環境およびオペレータに対する危険を成している。さらに、コークスの押出し時には、ドア開口を通して低温の空気がコークス炉内に侵入する。この空気によってコークス室炉が冷却される。このことは、不利である。なぜならば、コークス炉ガスの燃焼がしばしば乾留エネルギの発生のために丁度十分であるからである。したがって、コークス炉室壁の冷却によって、高められた石炭消費と、コークス品質の悪化とが生ぜしめられる。] [0019] したがって、本発明の課題は、コークス炉室の押出し時の高い温度差による問題を示さない、コークス炉団または炉列に用いられるドア構造体を提供することである。このドア構造体は炉内室を密に閉鎖することが望ましく、これによって、微粒子が炉室から外部に侵出せず、コークス炉室の運転を困難にせず、環境に対する危険およびコークス炉運転に対する問題を成していない。コークス炉室の内容物の押出しの間、低温の空気がコークス炉室の内部に可能な限り到達せず、外部への放射による熱損失が可能な限り僅かであることが望ましい。] [0020] ドア構造体の材料は温度安定性であると共に壊れにくく、これによって、高い寿命を有していて、運転に対する僅かなコストを成していることが望ましい。さらに、材料が製作において安価であることが望ましい。本発明の更なる課題は、コークス炉室の角張った形状から生ぜしめられる、コークスケーキの温度分布における斑を排除することである。コークス炉団のより低温の角隅での悪化された蒸焼きが可能な限り阻止されることが望ましい。] [0021] この課題を解決するために本発明の装置では、ドア側のコークス炉室開口が、組み合わされた、剛性的なコークス炉室壁と、該コークス炉室壁によって取り囲まれた、栓体として形成された可動のまたは取出し可能なドアボディとによって閉鎖されるようになっており、ドアが、閉鎖時にコークス炉開口内に正確に嵌合した状態に挿入されるようになっており、ドアを取り囲むコークス炉室壁の大部分または全部分が、コークス炉室ドアの上方に位置しており、ドアを取り囲むコークス炉室壁の、コークス炉室ドアの上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキの上側の縁部の上方に位置しているようにした。] [0022] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉室ドアが、ドア外面に、上方にまたは下方にまたは側方に向けられた段部を有している。] [0023] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉室ドアに設けられた段部が、ドア幅の約半分および100〜500mmの高さを有している。] [0024] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉室壁の、コークス炉室ドアの上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキの上側の縁部の上方、少なくとも50mm、最大で500mmに位置している。] [0025] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉室壁の、コークス炉室ドアの上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキの上側の縁部の上方、少なくとも100mm、最大で200mmに位置している。] [0026] 本発明の装置の有利な態様によれば、耐火性の栓体が、金属製のフレームにピン、ねじ締結部材またはこれに類する装置によって固定されているように、コークス炉室ドアが形成されている。] [0027] 本発明の装置の有利な態様によれば、ドアが、一体にまたは複数分割式に耐火性のかつ断熱性の材料から成っている。] [0028] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアが、シリカ含有の材料から製造されている。] [0029] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアが、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている。] [0030] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉団を閉鎖するための装置において、ドアが、炉下側に、内方に向けられた楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部を有しており、該湾曲部または該傾斜部または該段付け縁部が、その長手方向側で下方に向けられていて、底に近づくにつれて炉内方に向けられて延長されており、これによって、コークスケーキが、下側の炉角隅から離れる方向に押圧されるようになっている。] [0031] 本発明の装置の有利な態様によれば、楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部が、シリカ含有の材料から製造されている。] [0032] 本発明の装置の有利な態様によれば、楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部が、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている。] [0033] 本発明の装置の有利な態様によれば、前記装置が、熱反射性のコーティング材を備えている。] [0034] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアおよびコークス炉壁を含むコークス炉団全体またはコークス炉ドアおよびコークス炉壁が、熱反射性のコーティング材を備えている。] [0035] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアを嵌める壁が、耐火性のかつ断熱性の材料から成っている。] [0036] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアを取り囲む壁が、シリカ含有の材料から製造されている。] [0037] 本発明の装置の有利な態様によれば、コークス炉ドアを取り囲む壁が、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている。] [0038] 本発明の装置の有利な態様によれば、ドアを取り囲む壁が、炉上側に、内方に向けられた楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部を有しており、該湾曲部または該傾斜部または該段付け縁部が、その長手方向側で上方に向けられており、これによって、コークスケーキが、ドアを取り囲む上側の炉角隅から離れる方向に押圧されるようになっている。] [0039] さらに、前述した課題を解決するために本発明の方法では、コークス炉室ドアを、該コークス炉室ドアと同じ横断面を有するドア側のコークス炉室開口から外方にかつ内方に運動させ、これによって、コークス炉室を開閉するようにした。] [0040] 本発明の方法の有利な態様によれば、閉鎖装置を、適切な装填機構によるコークス炉への装填と、該装填に続くコークスケーキの調整および平滑化と、ラム装置によるコークスケーキの押出しとのために開放する。] [0041] 本発明の方法の有利な態様によれば、閉鎖装置をコークスケーキの調整および平滑化のためにだけ開放し、石炭充填車によるコークス炉の本来の充填を天井を通して行う。] [0042] 本発明の方法の有利な態様によれば、石炭充填車によるコークス炉団の充填を、コークスを取り除くための清浄化装置を備えたコークス炉カバーを通して行う。] [0043] 本発明は前記課題を、耐熱性の材料から成る一体のまたは複数分割式の炉ドア構造体によって解決する。この炉ドア構造体はコークス炉開口内に正確に嵌合した状態にかつ中間室なしに挿入される。この場合、下側の部分が、可動のコークス炉室ドアとして形成されており、上側の部分が、前記材料から成る不動に嵌め込んだコークス炉壁として形成されている。材料は、熱膨張が僅かであると共に破壊強さが高いように提供されていることが望ましい。コークス炉室開口の上側の部分はコークス炉室壁によって閉鎖される。ドアを取り囲むコークス炉室壁の大部分はコークス炉室ドアの上方に位置している。コークス炉室壁は開放時にコークス炉室壁の外側の壁としてコークス炉開口内に残される。] [0044] 下側の部分は、可動のドアとして形成されている。この可動のドアは、ドア装置の形式に応じて、旋回することができるかまたは鉛直方向上向きに運動することができるかまたは完全にコークス炉室開口から外方に運動することができる。コークス炉室壁のより小さな部分はドアを側方で取り囲むことができる。正確に嵌合した状態へのコークス炉ドアの嵌込みによって、コークス炉ドアとコークス炉壁との間に漏れが形成されない。] [0045] この場合、コークスケーキの上側の縁部は、有利には、コークス炉室壁の、ドアの上方に位置する部分の下側の縁部のすぐ下方で終わっている。上側のコークス炉室壁の下側の縁部と、コークスケーキの上側の縁部との間の間隔は、有利には50〜500mmである。しかし、この間隔は、一層良好には、100〜200mmにある。これによって、コークス炉室内への低温の空気の侵入が生ぜしめられることなしに、コークスケーキを押し出すことができる。なぜならば、コークス炉室壁の上側の部分がこれを阻止しているからである。また、こうして、熱放射が最小限に抑えられる。] [0046] 炉ドアを取り囲む壁は、有利には同じく耐火性の材料または炉ドアと同じ材料から製作される。これによって、ドア構造体の歪みまたは炉ドアの膠着が生ぜしめられない。なぜならば、コークス炉室ドアと、ドアを取り囲む壁との熱膨張係数がほぼ等しいからである。構造が要求する場合、本発明によるドアを栓体として形成することが可能となる。しかし、有利には、本発明によるドアは、このために設けられた開口内に直接挿入される。有利には、押出し装置が、ドア開口およびコークス炉室のドアと同じ横断面を有している。これによって、押出し装置の背後へのコークスの滑り落ちが生ぜしめられることなしに、コークスケーキを押し出すことができる。また、こうして、熱損失と、周辺の低温の空気の侵入とが最小限に抑えられる。] [0047] 本発明によるドア構造体は、乾留過程時に形成される圧力を減少させるためのガス集合室を有していない。その代わりに、このことは、いわゆる「ダウンカマー」通路によって引き受けられる。この「ダウンカマー」通路は、ドアなしの側方の壁内に収納されている。この「ダウンカマー」管は、発生した乾留ガスを二次空気通路内に導出するために働く。本発明による装置の運転時には、栓体が省略されてもよく、これによって、ドアとコークスケーキとの間に、充填されていない室が形成される。この室が、形成された圧力を導出することができる。] [0048] 特にコークス炉を閉鎖するための装置であって、コークス炉に石炭が、水平方向に向けられた前側のかつ後側の炉開口を通して装填されるかまたはコークス炉が、乾留のために準備され、 ・少なくとも1つの開口が、本発明によるドア装置を備えており、このドア装置が、コークス炉への装填またはコークス炉の準備のために開放することができ、装填後に再び閉鎖することができ、 ・ドアが、鉛直方向の壁に嵌め込まれていて、水平方向に向けられた炉壁を外部に対して閉鎖しており、ドアが、開放のために壁から離れる方向に運動させられ、 ・ドアが、適切な取囲み装置と、開閉のための適切な機構とを備える形式のものにおいて、 ・ドア側のコークス炉室開口が、組み合わされた、剛性的なコークス炉室壁と、このコークス炉室壁によって取り囲まれた、栓体として形成された可動のまたは取出し可能なドアボディとによって閉鎖され、ドアが、閉鎖時にコークス炉開口内に正確に嵌合した状態に挿入され、 ・ドアを取り囲むコークス炉室壁の大部分または全部分が、コークス炉室ドアの上方に位置しており、 ・ドアを取り囲むコークス炉室壁の、コークス炉室ドアの上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキの上側の縁部の上方に位置していることを特徴とする、コークス炉を閉鎖するための装置が請求される。] [0049] 本発明による装置の構造に対して、ドアは、このドアを直接的にかつ被着される別の構造体なしに炉開口内に挿入することができるように形成される。ドアは炉開口を可能な限り正確に嵌合した状態で閉鎖することが望ましく、これによって、不純物と乾留生成物とが外部に達しないようになっている。炉室からの燃料媒体の導出は、専らドアと反対の側に形成された「ダウンカマー」通路によって引き受けられることが望ましい。] [0050] 有利には、ドアは炉室壁を面一に閉鎖しており、これによって、突出部または段部が形成されない。この場合、炉室ドアから、ドアを取り囲む装置しか突出していない。この装置は、たとえばフレームまたは格子体として形成されていてよい。ドアを栓体としてドアプレートの前方に形成することも可能である。この場合、耐火性の材料から成る本発明によるドアは、たとえば金属プレートの前方にねじ締結される。この金属プレートは、開閉のための運動機構に結合されている。しかし、耐火性の栓体を金属製のフレームに組み付けることも可能である。この場合、そこでは、栓体がピン、ねじ締結部材またはこれに類する装置によって固定されている。] [0051] 1つの有利な態様では、ドアが、このドアの上方にまたは下方にまたは上下に位置する段部を示していてもよい。この段部はコークス炉室開口内に正確に嵌合する。段部は、有利にはコークス炉室ドアの半分の厚さを有していて、有利には50〜500mmの高さである。しかし、段部に対して、異なる厚さまたは異なる高さを設定することも可能である。1つまたはそれ以上の段部は、上方に向けられていてもよいし、下方に向けられていてもよいし、側方に向けられていてもよく、任意の数または方向で存在していてよい。] [0052] 炉ドアを形成するための有利な材料は、シリカ含有の材料またはシリカおよび酸化アルミニウム含有の材料である。これらの物質は極めて低い熱膨張係数を有しており、これによって、ドア枠体が乾留プロセスの間に変化しない。しかし、最終的には、ケイ素の酸化材料またはケイ素およびアルミニウムの酸化材料を含む全ての材料が適している。適切な材料のリストが表1に示してある。この場合、ほぼ純粋な二酸化ケイ素を含む材料が特に有利である。ドアは、有利には一貫した材料から製造されている。しかし、本発明による幾つかの目的のためには、異なる材料から成る部分片を製造することが有利であり得る。これは、たとえば金属材料または水和ボンド吹付けコンクリートであってよい。] [0053] ] [0054] ドアは、コークスケーキが、このコークスケーキの著しく均一な加熱を保証する形状に押圧されるように成形されていてよい。特に炉室の、炉外方に向けられたドア面の角隅における角張った形状によって、しばしばコークス炉団の不均質な加熱ひいては角隅での遅らされた蒸焼きプロセスが生ぜしめられる。温度は、加熱進行の不足と、下側の加熱プロセスに寄与しない支持装置の存在とによってドア付近の領域で一層低下される。これによって、より不良の品質のコークスが得られる。したがって、本発明によるドアは、本発明による装置の更なる改善のために、内面に楕円面状の湾曲部を有していてよい。楕円面形状の代わりに、傾斜部または段付け縁部を選択することも可能である。] [0055] コークス炉団のドア側の角隅での悪化された蒸焼きの問題は、ドアから出発して炉室内に突入していてよい楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部によって解決される。この楕円面状の湾曲部も同じく有利にはシリカ含有の材料またはシリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製作される。ドアの減少させられた深さによって、1回のサイクルに対する石炭による充填量を著しく増加させることができる。] [0056] 楕円面状の湾曲部は、炉内方に向けられて底に近づくにつれて連続的に延長され、これにより、ドア側の角隅が丸められる。これによって、乾留プロセスが全体的に改善される。なぜならば、より低温の炉角隅が切り欠かれるからである。このような湾曲部を炉天井に設けることも可能である。この場合、この湾曲部は、天井に近づくにつれて炉内方に向けられて連続的に延長される。このことは、コークス炉団がしばしば天井領域にまで装填される場合に有利である。これによって、天井における角隅も丸められるので、これに基づき、改善された乾留プロセスが生ぜしめられる。] [0057] 列挙した装置部材は、有利にはシリカ含有の材料から製造されている。これは、たとえば石英岩であるかまたはケイ酸塩含有の岩石からプレス成形された材料である。有利には、これらの材料は僅かな熱膨張係数を有していて、機械的に安定していて、したがって、材料破壊に対して敏感でないことが望ましい。材料は任意に製造されてよい。焼結プロセスが可能であるものの、プレス成形法または注型法も本発明によるドア装置の製作のために適している。最終的には、本発明による装置を製作するために、僅かな熱膨張係数または機械的な安定性または材料破壊に対する僅かな感度を備えたコークス炉ドアに繋がるあらゆる方法が適している。] [0058] 装置は、特に炉室内方に向けられた壁に熱反射性の材料、いわゆる「ハイエミッションコーティング」を備えていてよい。適切な熱反射性の材料は、特に炭化物と混合された無機の金属酸化物である。この場合、ここでは、炭化ケイ素と混合された酸化クロムまたは酸化鉄を例示的に記載しておく。本発明による装置の、炉内方に向けられた壁のコーティングのために適した高反射性の材料は、欧州特許出願公開第742276号明細書に教示されている。このようなコーティング材の被着によって、乾留プロセスのエネルギ効率が著しく改善され、壁とドア装置との耐熱性が増大させられる。当然ながら、ドア閉鎖装置だけでなく、コークス炉団全体の内壁も高熱反射性の材料でコーティングすることが可能である。] [0059] 全ての構造のドアは、しばしば内側のガス集合室を有している。このガス集合室はドアをコークス炉室の高いガス内圧から負荷軽減することが望ましい。しかし、ガス集合室は灰および石炭ダストによって容易に浸潤させられる。この石炭ダストはプロセスガイドにおける難点を提供し、ドアのシール材料に高い要求を課す。本発明による装置の運転時には、より効果的な「ダウンカマー」管の使用に対して付加的に、充填されていない室がコークス炉室ドアとコークスケーキとの間に残されてよい。これによって、乾留時に生ぜしめられるガスをより良好に導出することができ、ドアに組み込まれる鉛直方向のガス集合室を省略することができる。] [0060] 乾留プロセスの温度と、炉ドアを取り囲む壁材料の負荷とに応じて、この壁を同じく耐熱性の材料から形成することができる。有利には、炉ドアを取り囲む壁が、炉ドアと同じ材料から製造されている。この事例では、壁とドアとが同一の膨張係数を有しており、これによって、加熱および冷却の際にドア構造体の歪みおよび膠着が生ぜしめられ得ない。楕円面状の湾曲部も、有利にはドア装置と同じ材料から成っている。] [0061] ドア装置は、乾留プロセスを最適に実施するために、前側に保持装置を備える。この保持装置によって、引出しと、挿入時の正確な位置調整とが可能となる。保持装置は、有利には金属フレームとして形成されている。この金属フレームには、駆動装置を案内するためのリンク機構またはチェーンが取り付けられている。開閉ならびに装填のためには、任意に形成された装置が使用されてよい。] [0062] 最適なシールのためには、ドアが側面にまたは内壁にシール材料を備えてよい。しばしば、これはグラスウール、ロックウールまたはセラミックス繊維マットである。しかし、使用態様に対して、欧州特許出願公開第724007号明細書に記載されるようなダイヤフラムが使用されてもよい。この場合、本発明によるドアは栓体としてシールダイヤフラムおよび栓体エレメントベースプレートの前方に設置される。さらに、ドアはシール機構を備えていてもよい。このシール機構は、乾留プロセスの絶対的なガスシール性を保証するために、ばね弾性的な装置に起因している。] [0063] ドアをコークス炉に取り付けかつロックするためには、クランプ装置が使用されてよい。しかし、ドアを炉開口内に保持するために、プランジャが使用されてもよい。また、ロック係止体またはロック錠が使用されてもよい。特に材料としてのシリカは温度の上昇時にほんの僅かしか膨張しないので、一般的に、特に炉壁が直接的に炉ドアを取り囲んでいて、炉壁が炉ドアと同じ材料から製造されている場合には、付加的なシール材料は不要となる。任意に多数の炉ドアが1つのコークス炉または1つのコークス炉団に本発明により形成されていてよい。したがって、たとえば構造上の条件が要求する場合、たとえば2つの開口のうちの一方だけを本発明によるドア閉鎖装置によって閉鎖することが可能となる。しかし、複数のドアまたは開口またはドアおよび開口が本発明により形成されていてもよい。] [0064] コークス炉室またはコークス炉団またはコークス炉列は、本発明による方法を実施するために任意に形成されていてよい。たとえば天井を通して石炭が装填されるコークス炉団を使用することが可能である。このためには、炉の天井に装入開口と適切な装填装置とが位置しいている。コークス炉の天井には、コークス炉団を通気するための装置が位置していてもよい。本発明によるドアも通気のための開口を収容していてよい。この開口はフラップとして形成されていてもよいし、単純な管として形成されていてもよい。] [0065] さらに、水平方向に石炭を装填したいコークス炉団を使用することが可能である。このコークス炉団も同じく、任意に形成された通気装置を使用することができる。この通気装置も同じく、炉ドアを取り囲む壁に位置していてよい。これは、炉壁が本発明による耐火性の材料から成っている場合にも可能となる。コークス炉室ドアの上方に位置する壁は、通気のために設けられた別の開口、たとえばノズルを有していてよい。] [0066] 本発明による装置のほかに、この本発明による装置を運転し、製作に関して容易にされかつ品質に関して改善されたコークスを得ることができる方法も請求される。1つのコークス炉団または1つのコークス炉列またはただ1つのコークス炉の本発明による閉鎖装置の使用に対して、ドア装置がコークス炉の充填のために使用されるかまたは充填最適化のために使用されるかは重要でない。] [0067] したがって、たとえばコークス炉団に、側方のかつ水平方向に向けられた本発明によるコークス炉ドアを通して装填することが可能となる。乾留過程の終了後、完全に蒸焼きにされたコークスがラムによって再び炉から押し出される。装填および押出しのために、炉ドアが開放され、装填または押出しの後に再び閉鎖される。石炭は、たとえばキャリッジでコークス炉団に走行することができる装填機械によって炉団内に装填することができる。まず緩く載置している石炭の嵩密度を増加させかつ最適化させるコンパクタと、場合により載置している円錐形堆積物を擦り均らす平坦化ロッドとによって、乾留過程に対する敷き石炭が準備される。] [0068] しかし、本発明による方法を実施するためには、コークス炉団に、コークス炉天井に設けられた充填開口を通して装填することも可能である。この場合、本発明によるコークス炉ドアを備えた、側方に設けられた開口は、乾留プロセスに対する石炭装入量の準備、たとえば嵩密度の増加または円錐形堆積物の平坦化のために使用される。] [0069] コークス炉団にコークス炉天井を通して装填するための典型的なプロセスは、欧州特許第1293552号明細書に記載されている。この方法では、コークス炉天井に石炭充填車に対するガイド装置が取り付けられている。このガイド装置において、可動の石炭充填車が充填のために各コークス炉団に走行することができる。充填過程時には、石炭充填車がホッパに走行させられる。このホッパから搬送スクリュと充填伸縮体とを介して石炭がコークス炉内に搬送される。相応の充填位置への正確な位置決めのためには、自動的な調節装置が使用される。この調節装置の力伝達は歯車機構を介して行われる。コークス炉団の構成に応じて、充填装置には、カバーを清浄化するための装置も取り付けられている。石炭装入量をすでにコークス炉室内への装入時に平滑化するレベリング装置を使用することも可能である。これに対する1つの例が、国際公開第2004/007640号パンフレットに記載されている。] [0070] 本発明による装置と本発明による方法とは、コークス炉団に用いられる効果的なかつ廉価なドア装置の利点を提供する。炉開口を正確に閉鎖するドア装置は、高い耐熱性と、僅かな熱膨張係数と、高い機械的な強度とを有していて、慣用のシール・ロック装置によって容易に密に閉鎖することができ、これによって、微粒子状の灰・炭素粒子がコークス炉団から外部に侵出しないようになっている。ドアは軽量に製作することができ、慣用のコークス室炉に容易に形成することができる。本発明によるコークス炉室閉鎖装置は乾留プロセスにおける高い寿命によって低い運転コストに繋がる。] [0071] 特に閉鎖時に形成される角隅が楕円面状の湾曲部によって切り欠かれる場合、ドアの良断熱能によって、改善されたコークス品質が得られる。コークス室炉の押出し時には、コークス炉室ドアの上方に位置する壁が、コークス炉室内への低温の空気の流入を阻止する。したがって、放射も減少させられる。これによって、コークス消費を低下させることができ、コークス品質を改善することができる。ドアの減少させられた深さによって、1回のサイクルに対するコークスの充填量を著しく増加させることができる。] 図面の簡単な説明 [0072] 閉鎖された本発明によるドア閉鎖装置を備えたコークス室炉の側面図である。コークス炉ドアだけでなく、ドアを取り囲むコークス炉室壁も、本発明による耐火性の材料から製造されている。 開放された本発明によるドア閉鎖装置を備えたコークス室炉の側面図である。コークス炉室ドアしか、本発明による耐火性の材料から製造されていない。 閉鎖された本発明によるドア装置を備えたコークス室炉の側面図である。コークス炉ドアだけでなく、取り囲むコークス炉室壁も、本発明による材料から製造されている。取り囲むコークス炉室壁は、通気のためのノズル状の開口を有している。下側のコークス炉角隅には、コークス炉室を丸めるための楕円面状の湾曲部が設けられている。 コークス室炉の正面図である。コークス炉ドアだけでなく、ドアを取り囲むコークス炉室壁も、本発明による材料から製造されている。] [0073] 石炭を乾留するための装置の本発明による構成を4つの図面につき詳しく説明する。この場合、本発明による方法は、この実施形態に限定されていない。] [0074] 図1:コークス炉室1に石炭が装填される。このコークス炉室1は、耐火性の材料から成るドア2で閉鎖される。材料として、有利にはシリカ含有の材料またはシリカおよび酸化アルミニウム含有の材料が適している。水平方向に向けられた、炉ドアを取り囲む壁3もこの材料から製造されており、これによって、ドアが同じ熱膨張係数に基づき歪まないようになっている。ドアは支持フレーム4に懸架されている。この支持フレーム4には、ドアを引き出すための駆動機構に対する結合部材4aが取り付けられている。また、支持フレームには、ドアを引き上げるための結合部材4bも位置している。これによって、コークス炉1を開放することができる。このコークス炉内には、コークスケーキ5が位置している。このコークスケーキ5はコークス炉天井にまで装入されず、規定された充填高さまでしか装入されない。その上方には、ガス集合室5aが位置している。コークス炉天井7には、通気開口6が位置している。この通気開口6によって、一次空気がコークス炉室内に流入することができる。部分燃焼させられたガスは、「ダウンカマー」管8を介して、コークス炉底の下方に位置する二次空気通路9内に案内される。ここでは、ガス集合室に設けられた開口8aを備えて形成された「ダウンカマー」は、コークスケーキ5または側壁を通して案内することができる。二次空気通路9は付加的な通気開口10を有している。この通気開口10を通して、別の空気が流入することができる。この空気によって、乾留ガスが完全燃焼させられる。] 図1 [0075] 図2:コークス炉室1は、乾留過程の終了後、コークスケーキ5を取り出すために開放されている。コークス炉ドア2が、開放されて持ち上げられた位置に位置しており、これによって、コークス炉室1が開放される。ラム11によって、コークスケーキ5がコークス炉室を通して他方の側に押し出される。ドアを取り囲む壁3は慣用の材料から製造されている。ドアを取り囲む前側のかつ後側のコークス炉室壁3の存在によって、コークス炉室内への低温の空気の侵入が阻止され、外部への熱放射が減少させられる。このことは、押し出す装置11がコークス炉開口と同じ横断面を有している場合に最適化することができる。] 図2 [0076] 図3:コークス炉室1に石炭が装填される。このコークス炉室1は、耐火性の材料から成るドアで閉鎖される。コークス炉ドア2は、閉鎖された位置に位置している。コークス炉ドアには、楕円面状の湾曲部1aが設けられている。この湾曲部1aは角隅を丸み付け、コークスケーキ5をコークス炉室内に押圧する。これによって、加熱がより均一となる。このことは、コークス品質の改善に貢献する。炉ドアを取り囲む炉壁3には、炉ドアの上方にノズル状の通気管12が取り付けられている。この通気管12は、カバーに設けられた通気管6のほかに、付加的な空気を炉内に流入させる。] 図3 [0077] 図4:コークス炉室1が運転中であり、閉鎖されたコークス炉ドアを備えている。このコークス炉ドア2はコークス炉壁3によって取り囲まれる。このコークス炉壁3は、炉ドアと同じ材料から形成されている。ここには、ドア保持装置4と、特にドアを開放位置に引き上げるための鉛直方向に向けられた結合片4bとを良好に見ることができる。また、ここには、二次空気通路内への空気流入を調整するためのフラップ13も見られる。] 図4 [0078] 1コークス炉室 2 本発明によるコークス炉ドア 3ドアを取り囲む水平方向に向けられたコークス炉壁 4ドア保持装置(ドアフレーム) 4a駆動機構に対する水平方向に向けられた結合片 4b開放機構に対する鉛直方向に向けられた結合片 5コークス炉ケーキ 5aガス集合室 6 コークス炉天井を通る管としての通気装置 7 コークス炉天井 8 「ダウンカマー」管 8a 「ダウンカマー」管の開口 9二次空気通路 10二次空気に対する供給装置 11コークスケーキを押し出すためのラム 12一次空気を流入させるためのノズル状の開口 13 二次空気を調整するためのフラップ]
权利要求:
請求項1 コークス炉(1)を閉鎖するための装置であって、該装置が、コークス炉室ドアとコークス炉室壁とを有しており、コークス炉(1)に石炭が、水平方向に向けられた前側のかつ後側の炉開口を通して装填されるようになっているかまたはコークス炉(1)が、乾留のために準備されるようになっており、・少なくとも1つの開口が、ドア装置(2)を備えており、該ドア装置(2)が、コークス炉(1)への装填またはコークス炉(1)の準備のために開放されるようになっていて、装填後に再び閉鎖されるようになっており、・ドア(2)が、鉛直方向の壁(3)に嵌め込まれていて、水平方向に向けられた炉壁(3)を外部に対して閉鎖しており、ドア(2)が、開放のために壁(3)から離れる方向に運動させられるようになっており、・ドア(2)が、適切な取囲み装置(4)と、開閉のための適切な機構(4a,4b)とを備えるようになっている形式のものにおいて、・ドア側のコークス炉室開口が、組み合わされた、剛性的なコークス炉室壁(3)と、該コークス炉室壁(3)によって取り囲まれた、栓体として形成された可動のまたは取出し可能なドアボディ(2)とによって閉鎖されるようになっており、ドア(2)が、閉鎖時にコークス炉開口内に正確に嵌合した状態に挿入されるようになっており、・ドアを取り囲むコークス炉室壁(3)の大部分または全部分が、コークス炉室ドア(2)の上方に位置しており、・ドアを取り囲むコークス炉室壁(3)の、コークス炉室ドア(2)の上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキ(5)の上側の縁部の上方に位置していることを特徴とする、コークス炉を閉鎖するための装置。 請求項2 コークス炉室ドア(2)が、ドア外面に、上方にまたは下方にまたは側方に向けられた段部(1a)を有している、請求項1記載の装置。 請求項3 コークス炉室ドア(2)に設けられた段部(1a)が、ドア幅の約半分および100〜500mmの高さを有している、請求項1または2記載の装置。 請求項4 コークス炉室壁(3)の、コークス炉室ドア(2)の上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキ(5)の上側の縁部の上方、少なくとも50mm、最大で500mmに位置している、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。 請求項5 コークス炉室壁(3)の、コークス炉室ドア(2)の上方に位置する部分の下側の縁部が、コークスケーキ(5)の上側の縁部の上方、少なくとも100mm、最大で200mmに位置している、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。 請求項6 耐火性の栓体が、金属製のフレーム(4)にピン、ねじ締結部材またはこれに類する装置によって固定されるように、コークス炉室ドア(2)が形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。 請求項7 ドア(2)が、一体にまたは複数分割式に耐火性のかつ断熱性の材料から成っている、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。 請求項8 コークス炉ドア(2)が、シリカ含有の材料から製造されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。 請求項9 コークス炉ドア(2)が、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。 請求項10 コークス炉団を閉鎖するための請求項1から9までのいずれか1項記載の装置において、ドア(2)が、炉下側に、内方に向けられた楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部(1a)を有しており、該湾曲部または該傾斜部または該段付け縁部(1a)が、その長手方向側で下方に向けられていて、底に近づくにつれて炉内方に向けられて延長されており、これによって、コークスケーキ(5)が、下側の炉角隅から離れる方向に押圧されるようになっていることを特徴とする、コークス炉団を閉鎖するための請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。 請求項11 楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部(1a)が、シリカ含有の材料から製造されている、請求項9記載の装置。 請求項12 楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部(1a)が、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている、請求項10記載の装置。 請求項13 前記装置が、熱反射性のコーティング材を備えている、請求項1から12までのいずれか1項記載の装置。 請求項14 コークス炉ドア(2)およびコークス炉壁(3)を含むコークス炉団全体またはコークス炉ドア(2)およびコークス炉壁(3)が、熱反射性のコーティング材を備えている、請求項1から13までのいずれか1項記載の装置。 請求項15 コークス炉ドア(2)を嵌める壁(3)が、耐火性のかつ断熱性の材料から成っている、請求項1から14までのいずれか1項記載の装置。 請求項16 コークス炉ドア(2)を取り囲む壁(3)が、シリカ含有の材料から製造されている、請求項15記載の装置。 請求項17 コークス炉ドア(2)を取り囲む壁(3)が、シリカおよび酸化アルミニウム含有の材料から製造されている、請求項15記載の装置。 請求項18 ドアを取り囲む壁(3)が、炉上側に、内方に向けられた楕円面状の湾曲部または傾斜部または段付け縁部(1a)を有しており、該湾曲部または該傾斜部または該段付け縁部(1a)が、その長手方向側で上方に向けられており、これによって、コークスケーキ(5)が、ドアを取り囲む上側の炉角隅から離れる方向に押圧されるようになっている、請求項1から17までのいずれか1項記載の装置。 請求項19 請求項1から18までのいずれか1項記載の装置を使用して、コークス炉室ドアおよびコークス炉室壁とを有するコークス炉(1)を閉鎖するための方法において、コークス炉室ドア(2)を、該コークス炉室ドア(2)と同じ横断面を有するドア側のコークス炉室開口から外方にかつ内方に運動させ、これによって、コークス炉室を開閉することを特徴とする、コークス炉を閉鎖するための方法。 請求項20 閉鎖装置(2)を、適切な装填機構によるコークス炉(1)への装填と、該装填に続くコークスケーキ(5)の調整および平滑化と、ラム装置(11)によるコークスケーキ(5)の押出しとのために開放する、請求項19記載の方法。 請求項21 閉鎖装置(2)をコークスケーキ(5)の調整および平滑化のためにだけ開放し、石炭充填車によるコークス炉の本来の充填を天井(7)を通して行う、請求項20記載の方法。 請求項22 石炭充填車によるコークス炉団の充填を、コークス(5)を取り除くための清浄化装置を備えたコークス炉カバーを通して行う、請求項19から21までのいずれか1項記載の方法。
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引用文献:
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